平成30年10月22日
「 修復不可能なキッチン天板をとりあえず使えるように 」
18年ほど前にリフォームさせて頂いた際 設置した、システムキッチンの人造大理石の天板が割れてしまったと
連絡を頂き、驚きながら 早速伺いました。
防水の為に ご自分で貼っておられたテープを剥がすと 、そこにはバキバキに割れた天板が。。
人造大理石の天板が割れてしまう事は 今まで一件も無かったので本当に驚きました。
地元では 大鍋で煮炊きをする事が多く、天板の経年劣化に伴い 鍋の重さと衝撃で こんな事になってしまったのだと
推測されます。
早速 メーカーに現状を写真と共に報告すると、「 修理不可能 」との返答が。。メーカーは天板取替しかないと。。
天板の総取替ともなると、かなりの出費となりますし、ご高齢となった施主様にそれをお勧めする事を悩みました。
施主様に その旨をお伝えした結果、「見た目うんぬん抜きで とりあえず使えるようにして欲しい 」という結論に。
長年 ご愛顧頂いている施主様の為に できる限り低コストで 現状復旧をさせて頂きました。
① 伺った時点の天板。テープで張り詰めてある状態
②バキバキに割れてしまっています。
③ここから 改修開始 まず研磨に耐えられるよう 割れた天板をステンレスのステーで固定しました。
④ 養生し、表面を研磨していきます。五段階くらいの粗さで 表面の汚れ 段差などを削り取りました。
⑤ 油分等残っていると アクリル樹脂が接着しないため 脱脂剤で再度拭き上げ。
⑥ アクリル樹脂を 注射器で割れた隙間に注入していきます。何度か繰り返していきます。
⑦ 2日後 アクリル樹脂が乾いた事を確認し、白の色素剤を塗布、仕上げのための研磨作業を。
⑧ とりあえず 割れた溝部分にアクリル樹脂を流し込み、これからも使い続けられる事を望みつつ 工事を完了させて
頂いた次第です。。