平成27年9月30日
前回のリクシラー三田君の日誌が大変おもしろかったと各方面からお褒めを頂き、これからの方向性を
楽しく見て頂ける日誌にしようと考えておりましたのに、今回かなり辛気くさい内容となっております。。。
「 こうしておけば良かった 」
新築・増改築・リフォームの相談を受ける場合、 施工業者は基本的にお施主様の希望に準ずるのが第一です。
「 新しい我が家の○○○は、こうしたい!」
奥様の描く夢・ご主人様の描くイメージにのっとって それを形にしていくことが 私たちの仕事であります。
しかし、そこにはお施主様・提案業者側 ともに気をつけなければならない事があります。
それは 総合的な優先順位 と 必要性です。
①何か1つ 絶対かなえたい希望があるとして、それを行った場合の弊害が在るか無いか。。又 それを受諾出来るか
②その希望は 一過性の物ではないか。それは住み続けた20年先にも意義のある事であるか
③そのようにする事の 気持ち的な優先順位 と 本当の必要性の優先順位 が適合しているか
④提案側が勧める「ソレ」は 押しつけではないか。斬新さや独自性やこだわりだけが1人歩きしていないか
こんな事を述べると 折角の夢見るマイホームにケチを付けると感じられる人もいらっしゃるかもしれませんね。。
しかし、マイホーム建築後の主婦のアンケートなどをネットで見たりすると、
「こんな事にこだわる必用が無かった」 とか 「たった今現在の事しか考えていなかった」と いう趣旨の回答が
実に多いことがわかります。
「家の間取りを考える・どんな家を建てる」というその過程は幾つもの矛盾との葛藤でもあり、
幾つもの違った絵に完成出来るジグソーパズルに挑むような感覚を覚えます。
たとえば
部屋の配置は 玄関であろうが どこであろうが 全て日当たりの良い方角にあるほうが良いに決まっています。
しかし、全てを東-南-西に配置出来る建物など一般的には存在しません。
結局どこかを北側に持っていく事で妥協することになります。。そこを何の部屋にするかはお施主様次第となります。
オープンリビングで 「階段もリビングから・キッチンもオープンに 」という希望は現在でも随所で見受けられます。
しかし結果として、「 冷暖房効果が間に合わず 階段やキッチンに間仕切りを設け 区切れるようにしておけば良かった」
と感じておられる主婦の皆さんも実に多く。。結果 見た目の格好良さと 実生活での支障の矛盾が混じる事となります。
同じ予算で、「 高い土地に間取りを我慢した家を建てる事」と 「安い土地に充分な間取りの家を建てる事」では、
一体どちらが施主にとって満足な結果となるかは 難しいところです。それは個々の価値観や理由にもよります。
そのご検討中のお施主様に 出来る限りのアドバイスを提供し、可能な限り後悔しないマイホームを所有して頂くように
することが 私たち提案・施工業者の務めであるわけです。
補足
以下に ヤマブキ関連業者の中で「どこかで過去に家を建てた経験のあるお宅」の主婦の方々からお聞きした
「こうしておけば良かった・家を作るならこうしておけ」を 少しだけ載せておこうと思います。
※お役に立てるかどうか わかりませんので あしからずです。。。。
①リビングだけでなく、台所も南側に配置しておけば良かった
②1階に洗濯物をほせる空間や、汚れ物や大きな物がジャバジャバ洗える場所を作っておけば良かった
( ベランダは結果 雨や風を気にしたりして充分使いこなせず、雪も溜まるし役不足であった )
③玄関横に靴の収納庫を作ったが、もっと他の物も収納できる、より大きな空間にしておけば良かった
④台所には 別に収納出来る小部屋が必要だった (結果 収納仕切れなかった)
⑤1階部分には やはり ひと部屋 居室を作っておくべきだった
⑥階段やキッチンが繋がっているオープンリビングや吹き抜けにしたが、結果 ひとつひとつ間仕切っておくべきだった
⑦建物のデザインに凝ったが、建てて数年してから 年老いた時にこんな家には住めないと気づいた
⑧二階にはトイレだけではなく、洗面所もつけておけば良かった
⑨家を建てた時、凝ったエクステリアも作ったが、子供が自動車に乗る歳になって 駐車場増加のために全て壊した
⑩二階は子供部屋を幾つも作らず、大きな大空間にしておいて 子供が成長したとき間仕切ることにすれば良かった。
⑪全員の衣類や換え布団など ひとつの大きなクローゼットで管理したほうが良かった。
そうすればタンスなどは買わずにすんだし、ひとつひとつの部屋が狭苦しくならなかったはず。
⑫勝手口は もっと大きな空間にしておけば良かった
⑬コンセントは随所にあって良い
中には 新築2年目で 早くも「リフォームしたい」と仰る奥さんもおられました。。